COOK,  LIFE

珈琲をもう一杯 / 第四十八話「Blue”n”Boogieなモカ・ハラー」

また、緊急事態宣言が出されましたね。
お店をやっている身としては人出が抑えられるのは辛い。
辛いけど、この状況はなんとか耐えるしかないですね。

今年の初焙煎はエチオピア、ハラー地方のモカ。
シダモ地方のモカを使う事が多かったのでハラー産は久しぶり。

暗い気持ちを少しでも明るくしようと、
Wes Montgomery の大好きな
アルバム 「Full House」 を聴きながら
モカ・ハラーのデミタスを。

3曲目の Blue”n”Boogie の疾走感と
いったらたまらないですね。
ライブでこんな演奏を聴かされたら、
鳥肌ものです。

デミタスで淹れたハラーはさながら
J.GRIFFN  の sax のように香り高く
W.KELLY の ピアノのように軽やかで明るく、
苦味は W.MONTGOMERY のギターの
ように濃淡があり、コクは
P.CHAMBERS のベースのように
重厚で安定感がある。
ゴクンと飲めば J.COBB のドラムの
ようにキレが良く舌離れがバツグン。
なんて、ちょっと褒め過ぎですかね。
まあ、お正月だからいいですかね。

それにしても美味しいなぁ。
よしっ、こいつは
Blue”n”Boogie  なモカ・ハラーと名付けよう。

航空会社に勤めていたものの、うん十年前は「カヌーイストになるんだ!」と、チキンラーメンを食しながら川を下る。 かと思えば、「ウミンチュになるぞ!」と、沖縄の海で鯨を追いかけたりもした。 が、「ちゃんと仕事はしてるのか!」と、皆が疑問を呈しだしたので、「こりゃいかん」と退職。 まっとうな人生を送るべく、珈琲屋として再スタートを切る。 深煎り珈琲が味わえる『スリーペンギンズ』(横浜市磯子区滝頭 3-4-22)の店主に収まる。