珈琲をもう一杯/第十話「珈琲を淹れる」
珈琲を・・「淹れる」、「点(た)てる」、「落とす」。
色々な言い回しがありますね。
はて、どれが一般的でしょうか。
僕の場合は「淹れる」ですね。
機械で落とすではなし、かといって畏まって点てるわけではなし、
愛情と気合いで?珈琲を淹れるって感じですかね。
ちなみに英語にすると淹れるはdrip coffee、
落とすはmake coffee、
点てるはpour over といった感じなんでしょうか。
先日、同業の友人と、
「人に淹れて貰った珈琲って美味しいよね〜。なんでだろう?。」
って話になったんですけど、友人曰く、
「自分で淹れた珈琲は、無意識に欠点を探ろうとしながら飲んでるからじゃない?。」
と、確かにそんな気がします。
ですから、自分で淹れた珈琲には自信を持って下さい。
そして、
不思議なもので同じ豆や器具を使っても淹れる人の性格により味わいは異なります。
性格が味に表われるとでも言いましょうか。
せっかちな性格の方は
始めから最後まで、さっと淹れてしまい
コクもなくシャバシャバな感じになりますし、
几帳面で慎重な性格の方は
最後までペースを変えずに淹れてしまい雑味たっぷりって感じになりますし、
う〜ん、どんな性格が向いているのでしょう。
強いて言えば、飽きっぽい性格ですかね。
始めはゆっくり丁寧にエキスを出して、暫くすると、
ええいっ、やってられん!と、痺れを切らし後半はエキスを薄めるようざっと淹れる、
なんてのが良いですかね。
(お〜、ペン太の性格そのもの、堀田さんもこのタイプかな?)
出された珈琲で性格診断をしてみて下さい。
でも、どのような淹れ方だろうが真心が籠った
愛情溢れる珈琲は美味しいものです。
スペシャルティコーヒーなんのその、
あなただけのスペシャルコーヒーを淹れて下さい。
そう、大丈夫です。
人が落とした、いや、人が点てた、
もとい、人が淹れた珈琲は美味しいんですから。
やっぱり「淹れる」がしっくりきますね。