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「HOOKY」と「ペンドルトン」のコラボレーション! ではない

昨秋、テンマクとのコラボレーションで、「旅するジャケット」を作った。名前は、『Ramblin’ Jack Jacket(ランブリンジャック・ジャケット)』。
さすらい(ランブリン)のジャック・ケルアックを気取って、現代の「路上」を旅するならどんなアウターを着るか、に思いを巡らすことで生まれてきたジャケットだ。

生地は厚手のコットン。それを、柿渋で染めた。
柿渋は、青柿から作られる日本古来の天然染料であり、塗料だった。
補強、抗菌、防腐、防虫、防水などの効果があり、しかも簡単に手に入る材料から作ることができる。
柱などの建築材料や家具、それに樽や桶などの生活道具の塗料として親しまれてきた。
また、染料としては、酒作りの袋、漁網などに使われてきた。
過去形で書くのは、いまでは、だれからも見向きされなくなってしまったからだ。
柿渋を選ぶにあたって、実際に、木で作った家財道具に塗ってみたり、手持ちの古いウェアを染めてみたりもした。
ぼくが「旅するジャケット」に柿渋染めを選んだのは、古い染料にスポットライトを当てよう、という気持ちからではない。
「古くから受け継がれてきた生活の知恵」を、身をもって知りたいと思ったからだ。

その『ランブリンジャック・ジャケット』のライナー(着脱式裏地)を作ったのだ。
ペンドルトンのブランケットで!
そのお話は、こちらからどうぞ。
*『外遊び道具考』https://blog-hotta.wild1.co.jp/

旅作家を名乗り、海外へも旅立つが、知っている単語はBEERだけ。 それでもなんとか暮らせるので、今後もBEERだけ発音をうまくできれば大丈夫かな。  てなことを言ってるうちに月日は流れ、いまでは『いんちき仙人』をめざして邁進する毎日。 「かすみ」と「ビール(ついでにワインも)」があれば、生きていける。 と思ったけど、いまだに捨てられない煩悩が200個ほどある。 そんな日々を過ごしているいまとなっては、にわかに信じがたいが、『一人を楽しむソロキャンプのすすめ』(技術評論社)、『ホットサンド 54のレシピと物語』(実業之日本社)、『タルサタイムで歩きたい』(東京書籍)などなどの著作もある。