COOK,  LIFE

珈琲をもう一杯 / 第二十八話「香りのグアテマラ」

焙煎したり、挽いた時の香りはフレグランス、
淹れてる時の香りはアロマ、
注がれたカップから漂う香りはフレーバー
という表現が多く用いられていますね。

それぞれに於いて、香りのたち方は違いますが
どれも癒される香りです。

更に、
空になったカップから漂う、そう、
カップに薄く膜を張った珈琲が
乾燥するにつれ放つ甘い香りが
僕なんかは好きですね。

読書のお供に珈琲を淹れて、
空になったカップからページをめくるたび甘い香りが
立ちのぼる、なんて気分転換に最適です。

今日読んだ水墨画を題材とした小説に
画に色を感じるなんて文章が出てきまして、
ふと珈琲の香りの中にも色が潜んでいるのじゃ無いか、
と考えてしまいました。

そうそう、香りといえばグアテマラです。
香りのグアテマラとも言われ
中煎りでは甘みを伴う香りに酸味、苦味のバランスを得意とし、
深煎りでは芳醇な香りに強いコクが特徴です。

それにしても今日の珈琲は
華のような香りがします。
やるじゃん グアテマラ !

しんどい事態が続いています。
せめて
珈琲の香りで気分転換を!

航空会社に勤めていたものの、うん十年前は「カヌーイストになるんだ!」と、チキンラーメンを食しながら川を下る。 かと思えば、「ウミンチュになるぞ!」と、沖縄の海で鯨を追いかけたりもした。 が、「ちゃんと仕事はしてるのか!」と、皆が疑問を呈しだしたので、「こりゃいかん」と退職。 まっとうな人生を送るべく、珈琲屋として再スタートを切る。 深煎り珈琲が味わえる『スリーペンギンズ』(横浜市磯子区滝頭 3-4-22)の店主に収まる。