キング アーサーのここだけの話
ニコールを追いかけて
朝が来れば、別々の道が待っている。
いや、朝が来なくとも、誰もが各々の道を歩み、誰かの道と交わったひとときを一緒に過ごしているだけに過ぎない。
その交わった場所が、点なのか線なのか。
またはその線が短いか長いか、というだけだ。
この2週間という線は果たして短かったのか、長かったのか。
俺にしてみれば、ニコールを追いかけてシンさんと接点を持っただけ。
点だったはずが、一緒に島に渡ることになり2〜3日という短い線になり、ナタリーと出会って2週間の滞在に伸びた。
この後、複雑な線を描きながらも、シンさんとはもう30年の付き合いになろうとは、まったく予想もしていなかったことだけは事実だ。
続く
前回の話/それは野暮というものだ
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