珈琲をもう一杯 / 第四十九話「男爵とホラッキー」
堀田男爵、クラプトンの愛機ブラッキーよろしく
ストラトをアコースティックに改造したホラッキーと共にご来店。
ライトニング・ホプキンスが流れる中
ネルドリップで淹れたブラジルを飲みながら、
ホラッキーを爪弾く男爵、
「上手いギター弾きはいっぱいいるけどさぁ、
やっぱりブルースはヴォーカルだよ。」と、
兄さん!、ここは
「浅煎り、中煎り、どれも良いけどさぁ、
やっぱり珈琲は深煎りだよ。」でしょ。
珈琲を飲みながら聴くライトニンの
ブルースはやっぱり直球だ。
ちょっとコーヒーの話。
ほんの少し前までは、他とちょっと違うなぁと思うコーヒーは
イエメン・エチオピアのモカとマンデリン位だったんだけど。
スペシャルティコーヒーブームの影響もあってか、
最近では豆の精製過程
(実から種を取り出して生豆として製品化されるまでの行程。
実のまま乾燥させて脱穀したり、水を用いて剥いて洗って干して脱穀みたいな行程。)
で過発酵させたり、剥いた種に他の豆の実を混ぜて発酵させたりと、
嫌気性発酵なる手法まで取り入れて癖の無い中南米産の豆が
発酵臭漂うモカっぽい豆になって登場したりする始末。
で、これがまた人気に。
日本人は発酵食品に馴染みがあるといっても、
やっぱりコーヒーはあまり癖のないものが好みだなぁ、
と僕なんかは思うのです。
ブルースはブルースらしく直球で
そして、珈琲も珈琲らしく直球で
行きましょうよ。
そして、ストラトはストラトらしく
エレキで・・・
うっ、兄さん、ごめんなさい。
でもホラッキー
良い音で鳴ってる〜。