珈琲をもう一杯/第三話「ブルースマンのコーヒー」
コーヒー仲間からはペンやペン太と呼ばれているのですが、そんなペンの昨夜の夢は〜
綿畑に囲まれたシャック(小屋)の中でミシシッピ・ジョン・ハートはくりくりした目を動かしながらこう言ったのです「ペンさん、コーヒー飲むかい。ついでに唄も聴いてってくれよ。」
〜マクスウェルハウスのコーヒーは最後の一滴まで美味しいぜ、彼女が淹れてくれるとひと匙で2杯、3杯飲んだ気分になるのさ〜
手渡されたコーヒーを一口飲んで、えっ、浅煎り?
場面が変わり、夕闇迫るヒューストンのジュークジョイントではサム”ライトニン”ホプキンスに「ようペン、車かい?、ならコーヒー奢るぜ。 ついでに俺の唄聴いていきな」と、
〜ママはパパがコーヒーを買って来ないからカンカンさ、パパは怒るママに、お前が黙りゃ買って来てやるってさ〜
手渡されたコーヒーを飲んで、あれま、煮詰まってる?
で、ここで目が覚めたんですけど、コテコテの深煎りコーヒーを期待しただけにがっくり。
おまけにマグカップに入ってた~。
当時のアメリカ、コーヒーは大衆まで普及していたものの大恐慌の煽りを受けたり、その他色々な背景から豆の質は悪く浅煎り化が進んでたみたいですね。 また、鍋とかパーコレーターを使って煮出してたんですかね~。
そうそう、
高田渡さんも〜三条へ行かなくちゃ三条堺町の〜コーヒー屋へね。あの娘に逢いに、なに好きなコーヒーを少しばかり〜って唄ってたけど、このコーヒー屋さんもわりと煎りの浅いコーヒーでマグカップみたいに厚い縁のカップだったなぁ。
おかしいなぁ、ブルースマンには深煎りが・・・似合うハズなんですけど。
ねえ、堀田さん。