キング アーサーのここだけの話
ストライクすぎる女の子
プラシーボが何であるかを教えなかったら、シンさんは物の見事にくいついてきた。
「アーサー、なにゆえに秘密にする必要があるんや」
「プラシーボ・ジャンキーになられたら、あとあと面倒だからね」
プラシーボでジャンキーになることができたらこれほど健康的なことはないとも思うが、一方でそうなった場合は心の病が発症してそうな気もする。
「ところでシンさん、スピードの使い方って知ってる?」
「すべての方法やないけどな」
「普通、飲んだりはしないよね」
「あんま聞かへんな」
「だったら、スピードをジュースに溶いて飲むって、変じゃない?」
「確かに・・・。ほんでも苦さを隠すために、フルーツジュースで割るっていう考え方もあるやろ」
「それも確かだね・・・」
ふたりして頭を抱えていたが、それもつかの間、すぐに陽気な気分になるような出来事が起きた。
俺たちが並んで座っていると、ふたりのストライクすぎる女の子が同じようにスピードポンチを飲みながら近づいてきたのだ。
続く
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