キング アーサーのここだけの話
手に余る致死量ほどのチョコ
チェンジの意味が、さっぱりわからなかった。
「アーサーは、バリに行ったときあるか?」
「ないけど・・・」
「バリでは外国人が買い物をすると、おつりの小銭をキャンディで渡すんや。日本語で言うところの飴ちゃんやな」
「それって日本語じゃなく、大阪だけでしょ」
「そうかも知れんけど、とにかくバリでのお釣り=チェンジはキャンディなんや。そんでモロッコはチョコ」
「どっちもお菓子なんだね。大人相手に、それを渡すの」
「ああ、どっちの国も、1週間滞在しただけで、コンビニ袋から溢れるほどになるんや」
「食べ切れないね」
「バリの場合はええよ。街で出会ったローカルキッズにあげればいいから」
「モロッコだって、あげればいいじゃん」
「チョコをあげられるわけ、ないやろ」
「なんで? 虫歯になるから? そんなんキャンディだって一緒じゃん」
「おまえは、まったくわかってない! チョコをあげられるか! しかも限度を知らないキッズにとって、致死量くらいあるんやぞ」
続く
次回の話/体に悪いことなんか絶対にない
前回の話/あれ、飲み薬とちゃうで
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