キング アーサーのここだけの話
まったく頼りない俺って
でも実際は気を使ったんじゃない。
俺一人では勇気が足りないだけだ。
列車はスピードを上げ、終着駅へと向かっている。
終着駅に着けば、俺は目的地へと向かう。
だが目的に血到着しても、誰かがそばにいてくれなくちゃ、なにもできない。
誰かが近くにいてくれなくちゃ、新しい相棒も作れない。
誰かにフォローしてもらえる安心感がなきゃ、告白もできない。
すべては安心感を得るため。
フォローしてくれる約束なんてまったくないのに、それでも隣にいてくれるだけでいいんだ。
この先、数日後にはナタリーもシンも、俺のそばから離れていく。
その前に、新しい相棒を得たい。
そう考えると俺って、まったく頼りないじゃないか。
前回の話/どこまでも気を使う俺
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