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〈中華鍋の逆襲〉 ひっくり返したいんだろう?

さて、炒める、焼くとやってきて私は依然、

鍋を振って食材をひっくり返す事はお伝えしませんでした。

 

何故かといえば、初めからそれがしたいがばかりに変なクセをつけてしまい、

 

火から鍋を離してしまう「愚行」を皆さんにして欲しくなかったからです。

 

まずは「中華おたま」で丁寧に返し、とりあえずは鍋を火から離さず、

食材をキレイに回して欲しかったんです。

 

でも。
 

 

したいんだろう?

 

 

 

カッコよく食材をひっくり返したいんだろう?

 

 

 

確かにうまく出来れば手早さが加わりますので中華鍋の調理には効果的ですが。

 

 

 

 

かっこよく食材をひっくり返す「心得」としては

  • ゴトクから鍋を離さない

  • 手首は使わない

  • 「押して」・「引く」だけ

以上です。

 

 

まずは最初から口酸っぱく、お伝えしておりますが「ゴトク=火」から離してはいけません。
鍋が冷える「愚行」と心得てください。

 

鍋を掴んでいる手の手首は使いません。

稀に手首で食材を上に上げようとしているのか、やたらにグニャングニャンしている人がいますが、

食材は大暴れするわ、ともすれば手首を痛めかねませんので止めましょう。

 

鍋を掴んでいる手を前に押し出す。

食材が鍋の奥の坂を登り始めたら押し出した手を引く。

するとおのずと食材は上に上がり、くるっと回って鍋に着地します。

さながら、「スケートボード」競技のように。

 

でもうまく出来たからってそればっかりやってカッコつけてちゃいけません。

あくまでも調理することが本筋です。

食材を美味しく作り上げるのが本来の目的です。

調味の時、最後のお酒などの仕上げ、そのぐらいにしておきましょう。

 

カッコつけすぎて味を落とす、なんて

 

愚の骨頂です。

 

父親と始めた「作りたいものだけを作るワガママらーめん店」を経て、筋金入りのダンボールで梱包された荷物なみ、の「in door派」にもかかわらず、現在は何の因果か、某キャンプ場で管理人をしているという「踏みはずしっぷり」。