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若気ノイタリーの備忘録 アウトドア派のための刺繍キット 『The Pigeon Coop』-1

トロントのローカルマーケットで見つけた掘り出し物。

海外の街の楽しみはローカルマーケット。

カナダ最大の都市トロントでは、週末はもちろん平日でも各地でマーケットが開催されている。オーガニック野菜を販売しているファーマーズマーケット、花屋が集まったフラワーマーケット、古物に特化したアンティークマーケット、地元アーティストが集まるアルチザンマーケットなどなど。

僕が向かったのは中心街から西に5kmほど外れた、湖近くのBeaches Park。

 

毎年6月の週末限定で開催されている「The Beaches Arts & Crafts Show」には、木工作家のお店、手作りコーヒーミルのお店、おもちゃ作家のお店、写真家のブースなど、地元アーティストのブースが150以上出店。僕が行った日は気持ちの良い天気も相まって、多くの人で賑わっていた。(ちなみにこの記事を書いているのは同年12月。理由は後ほど。)

マーケットに目がないというか、ローカル感溢れているものが好きというか、目新しいもの好きな僕なので、隅から隅まで見て回る。

ソーセージのお店、健康食品のお店、カナダでは定番のメープルシロップのお店などの食品ブースもあって、試食をしながらタラタラ散策するのは気持ちがよかった。

ホントは一人じゃなくて女の子と来たかったな。と思いながら歩いていると、思いがけず自分好みのブースを発見!!

それが今回紹介する「The Pigeon Coop」だ。

ヒゲのお兄さんがデザインする、クロススティッチのブランド

このブランドは自らで企画・デザインをしてクロス・スティッチのキットを販売している。その日ブースに立っていた彼はブランドのオーナーのマックスさん。

クロススティッチとは、糸を交差させながら柄を作っていく刺繍の1つ。そう聞くと、紅茶でも飲みながら女性が自宅でチクチク楽しむフェミニンな趣味というイメージがある。だから逞しいヒゲを蓄えた彼がオーナーだと聞いたときは、正直ちょっと驚いた。

しかし、展示されている完成の作例を見ると、可愛らしいというだけではなくクールなもの多い。それらの作品を見ていたら、刺繍なんかしたことない男性でも、きっとチャレンジしたくなるだろう。実際僕がそうだったように。

サイズは大中小あり、モチーフによって難易度が異なる。しかも種類が数えきれない程あるから困る。刺繍の定番であろう動物もコミカルなデザインで素敵だし、春夏秋冬でバリエーションに富んだ花のモチーフもあった。

また、トロントに住んでいる人なら絶対歓喜の声をあげるのが、トロントの通りの名前や地域に因んだデザインがあること。キングストリート、クイーンストリート、ブロアーストリートetc…。自分の住んでいるエリアの刺繍を部屋に飾ってたらかっこいいだろうなぁ。

ダウンタウンの街並み、ストリートカー(路面電車)モチーフもオシャレだし……。見れば見るほど欲しくなってきた。

小さなブースの中でどれが良いかと長考していたのだが、やっぱり一番気になったのはアウトドアモチーフのもの。「ガーデニングがしたい!」「カヌーがしたい!」「釣りがしたい!」という真っすぐなメッセージが入っていて、自分の部屋に飾りたいという衝動が起こったのだ。

僕が最終的に選んだのは、ハイキングモチーフ。「初心者なら16時間ぐらいでできるんじゃないかな?」とのことだったので、夜ビールでも飲みながらやってやるぜ! と意気込んでキットを購入させていただいた。

<制作編へ続く>

Information

The Pigeon Coop Designs

販売サイト:https://www.etsy.com/shop/PigeonCoopDesigns

Instagram:@pigeoncoopdesigns

 

アウトドアライフスタイルマガジン「HUNT」の創刊から編集者として携わりフリーランスに転身。現在はワーキングホリデーで海外に住みながらパートタイムで日銭を稼ぎ、英語を練習し、現地で見つけた面白いものを取材して雑誌やwebマガジンで紹介中。