キング アーサーのここだけの話
それでも俺は自由だ
俺に声をかけるタイミングをいまだと考えていたのなら意地の悪い話だが、彼女にそんな計算はないだろう。
なにも気にせず、素のままで生きているのがケイトだ。
「そう、じゃあ一緒に朝ごはん食べようよ」ケイトは続けた。
朝ごはんというには、もう遅すぎる時間。
だがシンさんは明け方までスキンカヤックを漕いでいたとすると、まだ寝ているだろう。
「その前に、シャワーを浴びたい」ジュリーが起き上がった。
「どうぞ、ごゆっくり」ケイトが返した。
俺もシャワーへと思って向きを変えたが、次の瞬間ケイトに手を引かれ、朝から連戦を強いられた。
それでも俺は自由だ。
続く
次回の話/高度な英語ができるかな?
前回の話/すべては自由になった
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