若気ノイタリーの回顧録 南アフリカのローカルブランド「Frontier Provisions」
This time for…
ついにこのブランドを紹介する時がやって来た。正直この所ポストしてきた南アフリカの記事は、このブランド紹介のための布石と言っても過言ではない。
過去の記事をご覧いただいた方には少し雰囲気を感じ取っていただけたと思うが、ケープタウンは意外とイケてる場所なのだ。自然があるし、アウトドアを楽しむカルチャーもある。
何回か書いた事もあるけれど、「豊かな自然がある所には良いアウトドアショップがある」というのが僕の持論。正しくはアウトドアショップではないのだが、このブランド『Frontier Provisions』 (フロンティア・プロヴィジョンズ)は、アウトドア系のファッションを嗜好する人ならばきっと気に入ってくれるだろう。
ケープタウン滞在中にハマった、鈴木イチ押しのローカルブランド
そのブランドが店を構えていたのは、ケープタウンのウッドストックというエリア。ここはダウンタウンから少し離れたサバーブで、名前の通り昔は材木置き場だったのだろう。以前は工場地帯として栄えたのだという。
しかし、今やウッドストックはケープタウンの文化の発信地。ニューヨークでいうとブルックリン的な感じだろうか(イメージ)。
エリアで有名なのはオールドビスケットミルという工場跡地で、おしゃれな雑貨やファッション、レストランが入居中。敷地内ではローカルのアーティストの作品を販売するマーケットやファーマーズマーケットも開かれていて、若者や観光客に人気の場所となっている。
僕も若者であり観光客であったので散策していたのだが、その時に発見したのがこの店というわけ。
ウッドストックはダウンタウンやベイエリアの大きな資本が入っていない小さな店が多く、このフロンティア・プロビジョンズもその1つだった。
道を歩いている時に見えたテントが気になり入店してみると、そこではアウトドアテイストのメンズウェアが販売されていた。
壁には南アフリカでのアウトドアシーンが写されたヴィジュアル。少しクラシックなイメージは僕のストライクゾーンど真ん中、僕が犬なら尻尾をブンブン振っていただろう。
アパレルはプリントTシャツがメインアイテムで、スウェットやジャケット、キャップなどを展開。シルエットはベーシックながら、自然や動物をモチーフとしたグラフィックでオリジナリティを出している。
着る人によって男らしくもチャーミングにもなる絶妙な塩梅なのが、個人的に好み。 商品の種類こそ多くないけれど、ミニマムにこのブランドの世界観を表していると感じた。
また、僕がこのブランドに引きこまれたのは、デザインやローカル性(言い換えればお土産としても最高)と共に、モノ作りに対する考え方も理由だった。
店員さんによると「オリジナルアパレルはマニュファクチャード イン ケープタウン」。”MADE IN”ではなく”MANUFACTURED IN” 。つまり工場制手工業で作られているという事。
「私たちは地元企業の責任として、全てのウェアはいくつかの信頼している家族経営の小さな工場に作ってもらっています。もちろんフェアトレードで。この事は地元に還元できるし、高い品質を保つことにも繋がっているんです」
ファッションは”皆をハッピーにするモノ”であるべきだと信じている僕なので、こういうブランドこそ多くの人に支持されて欲しいと思う。
気になるショップ情報
さて肝心のお店の情報だが……、実は2019年にこの直営店を閉めてしまったようなのである。僕がケープタウンにいたのは1月まで。この事実は執筆時に確認して気がついたのだ(汗)
「鈴木キサマ! 買いに行きたかったのに情報が古いんじゃ!」というお叱りは心して受け止めたい。
しかし僕は皆さんを騙してはいない。僕は冒頭でしっかり「そのブランドが店を”構えていた”のは」と過去形で書いたはずだ。僕は何より皆さんに知ってもらいたいと思ったのでここまで書いた。過去の店の様子をお見せしたら雰囲気もきっと伝わりやすいはずと信じて。
……それはさておき、幸いにもブランドは元気に続いているし、ケープタウン市内で取り扱っている店もある。以前紹介した「Just Like Papa」もそのひとつ。
そして、フロンティア・プロヴィジョンズのwebショップでは国際配送も対応しているからご安心を!
また、最新情報は冒険心を掻き立てられる彼らのInstagramでチェック。
Information
Frontier Provisions
Web:https://frontierprovisions.africa/
Instagram:@frontierprovisions