キング アーサーのここだけの話
激しくも美しい立ち居振る舞い
バンガローの外で甲高い声がする。
野生のサルとも鳥とも違う。
その声の主は明らかにナタリーだ。
昨夜はいまにも死にそうなふうだったのに、なにが起こればそんな声が出せるのだろうか。
それとも、ついに気が触れてしまったか。
壁の隙間から外を覗き込む。
そこにはカワセミが水浴びをしているような、激しくも美しい立ち居振る舞い。
やはりナタリーだ。
そして、あろうことか、病に伏しているはずのシンさんの手を引いていた。
続く
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