LIFE,  TRIP

キング アーサーのここだけの話
ナタリーはなぜ元気なのだ?

ナタリーの面倒も見ながらだったから疲れたんだな。

俺はそう思うようにした。

 

ナタリーはここ数日、寝ずの看病をしていた。

だから街の往復では朦朧としていたし、体力面だけでなく心の部分も不安定だった。

 

彼女がジャングルで逸れてしまわないか。

足を踏み外して崖から転落してしまわないか。

オオトカゲに襲われまいか。

俺は常に気を張り巡らし、神経を消耗していた。

その結果、翌日は記憶に残らないほど過労でダウン。

 

しかし不思議だ。

1日中寝ていても疲労が抜けきらない俺に対して、なぜあんなに波に揉まれても平気なほどナタリーは元気なのだ?

 

続く

次回の話/完全に生気を取り戻す

前回の話/恩着せがましく軟弱者の俺

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最初の話/はじまりのはじまり

キング・カズと生年月日が一緒の1967年2月26日生まれ。外人は<アサタロー>と発音しにくいらしいので、海外では<アーサー>と名乗っていたら、親しい外人仲間が<キング・アーサー>とニックネームをつけてくれた。「アサタロウ」と日本で名乗ると「アソウ・タロウ?」と聞き間違いされることが多々ある。彼が幹事長のときは俺に<カンジチョー>のあだ名がつき、総理大臣になると<ソーリ>と呼ばれるようになったが、彼の総理大臣辞任後も俺の格下げはなく、いまでも<ソーリ>のあだ名は定着している。本業はコーディネーター。