LIFE,  TRIP

キング アーサーのここだけの話
サハラはええで

あの丸薬は正露丸ではなく、チョコレートでもなく、チョコ。

そしてチョコはハシシの隠語だということを、そのとき知った。

 

しかもハシシの生産大国はモロッコで、モロッコではお釣りの代わりにチョコ=ハシシが使われている。

いったい、どんな秩序の国なんだ。

シンさんの言葉を鵜呑みにするわけではないが、俄然モロッコという国に興味が湧いた。

 

「モロッコはええで。サハラの西の玄関口や」

その言葉も気になる。

そしてシンさんは、海に出る準備を淡々と進めながら、呪文のように続けた。

 

サハラもええで。

サハラの砂はどこまでも入り込んでくるんや。

いくら掃除しても全部は取りきれへん。

完全に取り切ったつもりでも、必ずあとからポロポロ出てきよる。

何年経ってもや。

それを見つけると、サハラが呼んでる気がするんや。

サハラはええで。

 

続く

次回の話/月もなく、星空の美しい夜

前回の話/過日通りのルーティーン

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最初の話/はじまりのはじまり

キング・カズと生年月日が一緒の1967年2月26日生まれ。外人は<アサタロー>と発音しにくいらしいので、海外では<アーサー>と名乗っていたら、親しい外人仲間が<キング・アーサー>とニックネームをつけてくれた。「アサタロウ」と日本で名乗ると「アソウ・タロウ?」と聞き間違いされることが多々ある。彼が幹事長のときは俺に<カンジチョー>のあだ名がつき、総理大臣になると<ソーリ>と呼ばれるようになったが、彼の総理大臣辞任後も俺の格下げはなく、いまでも<ソーリ>のあだ名は定着している。本業はコーディネーター。